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　菅義偉官房長官は１８日の記者会見で、北朝鮮から中国・大連を経由して東京港に寄港したシンガポール船籍の貨物船の積み荷から、核開発関連物資として規制されているアルミニウム合金を押収したと発表した。北朝鮮に出入りする船舶への貨物検査特別措置法に基づく押収は初めて。

　積み荷は昨年８月下旬に東京港で陸揚げされ、東京税関などが特措法を初適用して検査した。その結果、核爆弾の製造に必要な遠心分離器の原材料に使える強度の高いアルミニウム合金を確認し、仕出し地が北朝鮮であることもわかった。日本政府は今月１８日、特措法に基づいて、積み荷を保管していた事業者に提出命令を出した。

　この積み荷は、大連から東南アジアの複数の国を経由しミャンマーに向かう予定だったが、察知した米国の働きかけで行き先を変更して東京港に着いた。特措法は２０１０年に、北朝鮮の２度目の核実験を受けて出した国連安全保障理事会の制裁決議に基づいて制定された。